現場の消防法を元消防署長が解説!「消防署から立入検査の連絡が来たら?」
消防署から立入検査の連絡が来ると、「何を準備すればいいのか」「違反を指摘されたらどうすればいいのか」と不安に感じる事業者の方もいらっしゃるでしょう。
この記事では、立入検査の基本と、連絡があったとき・当日・指摘を受けたときに押さえておきたいポイントを解説します。
まずはここを確認!立入検査の3つのポイント
| 連絡が来たとき | 設備や管理状況を説明できる担当者が立ち会える日時を調整し、関係書類を確認する。 |
|---|---|
| 立入検査当日 | 不明点や指摘事項はその場で確認し、内容を正確に把握する。 |
| 指摘を受けたとき | 改善方法・期限を確認し、必要に応じて消防署や専門業者に相談する。 |
1.消防署から連絡が来たら
(1)なぜ、消防署から連絡があるのか?
消防署では、年間の査察(立入検査)計画に基づき、建物の用途や規模などに応じて立入検査を実施しています。消防法では、火災予防の対象となる建物などを「防火対象物」と呼びます。
消防署の予防担当者は、この計画を基に年間・月間のスケジュールを組み、立入検査を実施します。金沢市では、予防担当者だけでなく消防隊も立入検査を行っています。消防隊は、訓練や災害出動などの合間を調整しながら予定を組み、担当者間で日時を調整したうえで、防火対象物の関係者に連絡します。
(2)何か特別な対応が必要か?
立入検査に向けて、特別な準備をする必要はありません。ただし、検査時に消防から指導を受けることもあるため、店舗の責任者や建物の管理担当者など、設備や管理状況について説明できる人が立ち会える日時を選ぶとよいでしょう。
また、消防計画、消防用設備等の点検結果報告書、防火管理者の選任状況など、施設に応じた書類を事前に確認しておくと、当日の対応もスムーズに進められます。
(3)そもそも、立入検査の根拠は?
消防署が立入検査を行う法的な根拠は、消防法第4条第1項です。同項では、火災予防のために必要があるとき、消防職員が建物などに立ち入り、位置・構造・設備・管理の状況を検査したり、関係者に質問したりできると定めています。
2.立入検査当日の対応と、指摘を受けたときの対応
(1)立入検査にはどう立ち会うか
店舗の責任者(店長)や建物の管理担当者、防火管理者など、建物や設備の状況を把握している人が立ち会い、消防職員の説明や質問に対応しましょう。
(2)違反を指摘されたら、どうすればよいか?
指摘された内容を確認し、必要な改善方法や対応期限について消防署に確認しましょう。
避難経路や階段などに物品が置かれ、避難の支障となっている場合は、速やかに除去するなどの対応が必要です。また、消防用設備の工事などが必要な場合は、専門業者に相談しましょう。
指摘事項を放置したり、改善に向けた対応が行われなかったりすると、違反の内容や状況によっては、消防から警告や命令などの措置が講じられる場合があります。
(3)改善計画書を渡されたら、どうすればいい?
消防署から改善計画書の提出を求められた場合は、指摘された事項について、どのように改善するのか、いつまでに改善するのかを具体的に記載し、指定された期限までに提出しましょう。
消防用設備の工事など、改善に時間がかかる場合は、専門業者と相談して実施時期を調整し、実現可能な計画を立てることが大切です。
まとめ|指摘事項を放置せず、早めに相談を
消防署の立入検査は、火災を防ぎ、人命や財産を守るために行われます。指摘事項があった場合は、その内容を正確に把握し、必要な改善や手続きを進めることが大切です。対応方法が分からない場合や、改善に時間がかかる場合は、消防署や専門業者に早めに相談しましょう。
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